高度な数学の知識を必要とするものの、今分かっていることがほぼすべて網羅されていて読み応えがあった。マルチバース、人間原理、宇宙定数、多世界解釈といった内容の検証だけでなく議論の必要性の有無が議論されているような分野についての言及もなされており量子宇宙論全体を俯瞰するのに最適な内容となっていた。図はほとんどなく(といっても図示することが困難な事象ばかりなので仕方がないが)、数式だけで議論が進んでいるためとっつきにくいところもあるが、数式を飛ばしてもおおよそ内容が分かるように書かれているため、宇宙論の読み物をいくらか読んでいればついていけるだろう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
科学
- 感想投稿日 : 2013年7月6日
- 読了日 : 2013年7月4日
- 本棚登録日 : 2013年7月4日
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