カントル神学的数学の原型 (双書・大数学者の数学 7)

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  • 現代数学社 (2011年9月1日発売)
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 数学者カントルの業績と、カントルが神学に与えた影響の両方を一度に解説する試み。ただ、残念ながら中途半端になってしまっている。3章の「カントルの神学」と6章の「位相神学」がメインで、その下準備のためにカントルの証明した数学上の理論を解説するという構成になっている。そのため、数学の証明がいつのまにか神学講座になってしまう。一応タイトル通りの内容であるが。また、この世代の日本の著者にありがちな、説明の途中に脱線する行為も見られ読みづらい。神学を語る3章、6章の書きっぷりを見ると数学よりも神学の方が得意のようなので、数学の解説は他に譲り、人物に焦点を当てた内容にした方がよかったのではないかと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2021年11月27日
読了日 : 2021年11月27日
本棚登録日 : 2021年11月27日

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