雨の殺人者 チャンドラー短編全集 (4) 創元推理文庫 (131‐6) (創元推理文庫 131-6 チャンドラー短編全集 4)

  • 東京創元社 (1970年9月1日発売)
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感想 : 5

「あ、これは『大いなる眠り』に出てくるエピソード…」
「…これは『さらば愛しき人よ』のシチュエーション…」
ん?これは…、ああ、これは…と、
読んだことのあるマーロウ君の長篇のどれかに酷似
(と、もう言おう)した3編と、

尻すぼみで終わった、「謎」の話と、

しっちゃかめっちゃかで結局主人公の人物像が
いま一つ伝わってこない話。

の、以上、計5編収録の、中編集。

今、年表で確認したけれど、
この短編の発表のあと、

練られ、研ぎ澄まされ、
あの、マーロウ君の長編シリーズが世に出たのだね。

全体的に荒削りで、やや乱暴、

マーロウ君が出てくる回もあるけれど、
いつものようにはマーロウ君マーロウ君していないよ。

「へえ、こう言う中編集もあるんだ」と思って
手に取ったけど、
うーん、まあ、そういう事だ。
(知らなかったのには意味がある)

モース警部やポアロみたいに、
マーロウ君の短いお話バージョンもあるのかと思ったら
違い、残念だった。

でも、フィリップ・マーロウファン
チャンドラーファンとしては、
サラリとでも読んでおくと、
後々何かの役にたつかもね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: レイモンド・チャンドラー
感想投稿日 : 2014年5月13日
読了日 : 2014年5月13日
本棚登録日 : 2014年5月13日

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