生還: 山岳遭難からの救出

著者 :
  • 山と溪谷社 (2000年10月1日発売)
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感想 : 9

ここまで毎日遭難事例をせっせと読んでると、
遭難の話に慣れてくると言うか、
つまり、中だるみって感じの、非常に良くない時期!

しっかり気を引き締めて頂戴!

(ま、特に山に出かけていく訳でもないし
どうなることもないのだけれど…)

今回のこの本で勉強になったことは、
山の天気は変わりやすく、
特に日が暮れると突然荒れることもあるから、
早め早めの行動で、午後3時までには必ず
安全な場所へ落ち着きたい、と言う事。

また、気温が大変に低いとライターで火をつけることが
出来なくなるとのことで、冬山へ訪れる際には
必ずマッチ(そしてロウソク)を持参、と言う事。

今までの勉強により得た知識

地図とコンパスで現在地を常に確認する。
(大前提として地図をちゃんと読めるようになっておく)

ちゃんとした雨具(手入れを怠っていて雨具を着ながらずぶぬれになって
低体温症になった人がいました!)、ビバーク用品(ツェルト、マット)
マッチ、ロウソク、笛、ヘッドランプ、ファーストエイドキット、予備の食料を持参。

とくに、救助されたりあるいは遺体で収容された際の、
「ビバークする装備を持っていなかった」と言う記述には
かなりの当たりの強さをビンビン感じますです。

そして、

おかしいな?迷ったかな?と思ったらすぐに引き返す。
(これが大事)

迷ったら尾根を登り、沢は降りない!
(これも同じくらい大事)

本格的に迷ったとなったら、むやみに動かず
安全な場所で救助を待つ。
(これも大事だねー)

そもそも、行先(ルート)について、
登山計画書の提出と家族など周りの人に詳しく話しておくこと。
(これがやっぱり一番大事かなー)

中学生の時、修学旅行で山登りがあった。

私はなぜか、学年一美人でヤンキーのクラスメイトMちゃんと
一緒に並んで登ることに…

登ってしばらくしたら、
クラスの子が汗だくで青ざめて、
先生に付き添われて下山してきた。

皆がざわざわする中で、そのMちゃんは一言、
「やっぱさぁ、山をなめてるよね」

う~ん、そうかも知れなーい!

登山される皆様、
山をなめることなく、自分の体力、技術を過信せず、
色々気を付けて、今日もご安全に!

この作者の羽根田さんは、
先日読んだ遭難者に対しかなり怒っていた遭難本の人とは違い、

「今回のここは良かった、ここが良くなかった、
こうなったらこうした方がよい、
判断が悪かった思えるけれど、結果よかった」などなどと
落ち着いて厳しくも優しく教えてくださるので、
こちらも「はーい」と
しっかり言う事ききたくなります。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2016年9月15日
読了日 : 2016年9月15日
本棚登録日 : 2016年9月15日

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