イスラム研究の碩学による講演録(81年の講演録なので、岩波文庫というより岩波新書か岩波現代文庫のほうが向いてそう)。
アラブをイスラム的たらしめている要素を、宗教、法と倫理、内面への道という3つの視点から解説している。表層的な制度や習慣ではないその背後にある思想やパターンが立体的に描かれていて、とても面白く読めた。著者独特の偏りがあるようなので鵜呑みは禁物っぽいが、ここまで切れ味のよいイスラム関係の本はなかなかないんじゃないか。
しかし、この井筒俊彦って人、Wikipedia読む限り天才どころの話じゃないな。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年8月16日
- 読了日 : 2015年8月16日
- 本棚登録日 : 2017年8月16日
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