なれる!SE (5) ステップ・バイ・ステップ?カスタマーエンジニア (電撃文庫)
- アスキー・メディアワークス (2011年9月10日発売)
夏海公司のなれる!SE 5を読みました。ステップ・バイ・ステップ?カスタマーエンジニアという副題のついた、なれる!SEシリーズの5冊目です。期限もリソースも考えずにダボハゼのように仕事を取ってきて、担当者に無茶振りする社長のいる最悪なIT会社に就職した桜坂工兵のSE残酷物語の5冊目でした。今回はダボハゼ社長が、ネットワーク機器の全国設置の仕事を取ってきました。ところが、予想通り、工兵と立華が全国行脚するというのに段取りが全くできておらず、設定資料は最新化されていないわ、接続ケーブルは間違っているわ、入館のアポは取られていないわ、スケジュールは過密だわ、と大変な状況になるのでした。最後にパスワードを教えてもらえないという絶望的な状態になるのですが、ラノベなので、綱渡り的なパスワードクラックで設定ができてめでたしめでたしに、なるのでした。(なってなかったかも)今回、ぴきっと来たのは、一所懸命仕事をしている工兵にカモメさんがかけた言葉、「りっぱに社畜化してるなあ」でした。ちょっと、耳に鈍痛を感じてしまいました。藤崎さんの「SEは無理して仕事を探してはダメだ。休めるときに休むようにしないと」というのも納得したんですが。トラブルが起きれば土日だろうが夜間帯だろうが仕事をしなければならなくなるのはこの業界の宿命だから。今回は梢さんのホラーなところが現れてきて、先が楽しみになってきました。ところで、梢さんが怖い独り言を言ったのを工兵が聞いてしまうのですが、これは梢さんがつい独り言を言ってしまったのか、それとも工兵にテレパシーの超能力があるのか、どちらなんでしょうね。
- 感想投稿日 : 2011年9月20日
- 読了日 : 2011年9月20日
- 本棚登録日 : 2011年9月20日
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