晩夏に捧ぐ<成風堂書店事件メモ・出張編> (ミステリ・フロンティア 26)

著者 :
  • 東京創元社 (2006年9月30日発売)
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杏子が勤める成風堂書店の元同僚で、故郷の書店で働く友人・美保から「書店に幽霊が出る騒動になり店存続の危機」と手紙が届いた。成風堂の名探偵・多絵を連れて助けに来てほしいという。戸惑いながらも多絵とともに美保の元に向かう杏子だったが、彼女たちを待っていたのは幽霊騒動に関わる過去の殺人事件だった…。成風堂書店シリーズ第2弾は長編ミステリ。しかも1作目の書店をめぐる日常の謎とは打って変わって、今度は殺人事件!!一介の書店員に25年前の殺人事件の謎が解けるのか。はなはだ疑問に思いながら読み進んだ。大作家刺殺事件の過去の関係者や事件現場をまわり、話を聞きながら真相を追っていく。その過程はちょっと回りくどいけど、警察が徹底捜査し片を付けた事件を、素人の女の子がたった数日でひっくり返そうというのだからそれはいたしかたがない。けれど、一人謎が解ったような顔をしつつ杏子らには何も明かさず焦らすような多絵の態度にイライラ感が募る。それなりに面白くはあったけれど、そのイライラ感のせいで、短編のときほどストーリーを楽しめなかったのが正直な感想だ。うーん。1作目の方が面白かったかなぁ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 国内小説
感想投稿日 : 2009年10月26日
読了日 : 2009年10月24日
本棚登録日 : 2009年10月26日

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