硝子戸のうちそと

著者 :
  • 講談社 (2021年4月28日発売)
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感想 : 14
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80歳を過ぎた女性が書いたと思えないほど、楽しくざっくばらんな文章だった。漱石の孫だった著者が祖母(漱石の妻)鏡子を女豪傑として様々なエピソードを書いているが、中々どうしてこの人も、豪傑としか思えない。あの半藤一利がまるで子どものように面白く描かれており、微笑ましい限りである。「付き合い切れないバカ男」大バカヤローのコンコンチキは一利氏の飲酒好きな面が面白おかしい。近所付き合いで竹下景子、80歳を過ぎた女性が書いたと思えないほど、楽しくざっくばらんな文章だった。漱石の孫だった著者が祖母(漱石の妻)鏡子を女豪傑として様々なエピソードを書いているが、中々どうしてこの人も、豪傑としか思えない。あの半藤一利がまるで子どものように面白く描かれており、微笑ましい限りである。「付き合い切れないバカ男」大バカヤローのコンコンチキは一利氏の飲酒好きな面が面白おかしい。近所付き合いで竹下景子、大河内桃子の家族が紹介されるところも興味深い。一利氏が亡くなった日の早朝の言葉、実質的な遺言が凄すぎる。「墨子を読みなさい。二五〇〇年前の中国の思想家だけど、あの時代に戦争をしてはいけない、と言っているんだよ。偉いだろう。」最後まで平和を考えていたということの証左だ。竹下景子、雨宮塔子、大河内桃子たちの家族が紹介されるところも興味深い。一利氏が亡くなった日の早朝の言葉、実質的な遺言が凄すぎる。「墨子を読みなさい。二五〇〇年前の中国の思想家だけど、あの時代に戦争をしてはいけない、と言っているんだよ。偉いだろう。」最後まで平和を考えていたということの証左だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2023年1月26日
読了日 : 2023年1月26日
本棚登録日 : 2023年1月1日

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