キーン氏の過去のエッセイを集めた本です。京都、パリ、ウィーン、北京、スペイン、ポーランドなどを旅行したときのエッセイなど。安部公房、永井道雄、嶋中鵬二、司馬遼太郎への追悼文。そしてメトを中心にオペラを追っかけた頃を中心としてキャスリン・フェリア、マリア・カラス、ドミンゴへの賛辞。など、いずれも素晴らしい短文です。今年2月に出版されたものですが、この20数年の講演・文章の集大成とでもいうべき珠玉の本です。著者がスペイン内乱によりスペイン語を断念したことが、日本語との縁になったとは運命を感じます。キーンは京都、サイデンステッカーが東京下町に住んだという違いも面白いですね。
読書状況:読み終わった
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地理
- 感想投稿日 : 2013年8月22日
- 読了日 : 2005年8月5日
- 本棚登録日 : 2013年8月22日
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