モノ書きピアニストはお尻が痛い (文春文庫 あ 52-1)

  • 文藝春秋 (2008年11月7日発売)
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マルセイユのあばずれ娘、若い日からの大酒のみ!個性的なピアニストだということを文章の端々に感じる。ドビュッシーの演奏及び文筆両面の専門家のようだが、ドビュッシーのイメージからは、この方の素顔が遠いことが面白いところ。演奏前の緊張を描いている文章、また批評家の文章の難しさ、また演奏者への影響の大きさなどの文が実に興味深く読めた。またドビュッシーとワーグナー、あるいはラヴェルやマーラーとの比較なども面白い。お淑やかな印象を与える女性ピアニストの実像は中村紘子もそうだったが、実は大きなギャップがありそうだ。しかし、舞台上で多くの人を前にする人なら、むしろ当然なのかも知れない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2018年3月18日
読了日 : 2018年3月11日
本棚登録日 : 2018年3月13日

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