模倣される日本: 映画、アニメから料理、ファッションまで (祥伝社新書 2)

著者 :
  • 祥伝社 (2005年2月1日発売)
3.15
  • (6)
  • (10)
  • (41)
  • (10)
  • (1)
本棚登録 : 171
感想 : 21

日本が外国にとってCool(かっこいい)存在である!正に現代版ジャポニズム!確かに日本の異国情緒、武士道ブームなどはそうかも知れません。特に映画について、黒澤明やジブリについて詳しいのは嬉しいですが、彼らだけでなく、いかに広範に日本映画、アニメが外国でブームを呼び、模倣(リメイク)されているのか!シャル・ウィ・ダンスに限らず、「ラスト・サムライ」も黒澤的な雰囲気を感じたのは当然だったのですね。「キル・ビル」は未だ見ていないので是非見てみたいと思います。また「スター・ウォーズ」のオビワン・ケノービが「一番の帯、黒帯」から来ているというのは目から鱗の心境です。そして「プライベート・ライアン」は何と「八人の侍」全く納得です。日本料理の普及は全くそのとおりですね。日本人であることの素晴らしさを感じますが、その一方で日本は自らに誇りが持てず、東京や日本の諸都市は日本らしさを失っていき、又、ジブリの宮崎駿監督が「日本人は日本人の顔が嫌いなのだ」と劣等感を持つ日本人について語っているのは非常に残念ですね。谷崎潤一郎が江戸から東京への東京の景色の変化を嘆いていたということも全く納得できるように思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本文化・比較文化
感想投稿日 : 2013年8月22日
読了日 : 2005年7月14日
本棚登録日 : 2013年8月22日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする