新しい本ですが、テーラー、メーヨー、レスリスバーガー、マズローなど経営学で昔から聞いてきた人たちの理論なんですね。要はモティベーションを上げるための方策はあまり変わらないのでしょう。マグレガーのX・Y理論は知っていましたが、81年にウィリアム・オオウチがこれの発展としてZ理論を主張したというのは知りませんでした。(日本だけでなく米国にも共通した優良会社の人間モデルだとのこと。)冒頭から登場するモティベーションを緊張系、希望系、持論系の3つに分類する考え方は非常に明快でした。田中ウェルヴェ京子(ロス五輪で小谷実可子のペア・銅メダリスト)のいうモティベーションの周期に全て意味があり、向上に繋がっているという考え方も共鳴できます。彼女によれば次の10段階のサイクルです。
①気づく ②過去を認める ③出す ④成功・確立したと勘違いする ⑤失敗する ⑥学ぶ ⑦昇る
⑧落ち着く ⑨つまらなくなる ⑩捨てる事にする ⇒①へ
最後にレイモンド・チャンドラーの小説の中で探偵フィリップ・マーロウが「タフでなければ生きていけない。
優しくなければ生きていく資格がない。」という言葉が紹介されていましたが、これもモティベーションの難しい
人間存在の2重性を説いたものだとのこと、なるほど!
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ビジネス
- 感想投稿日 : 2013年8月18日
- 読了日 : 2007年2月19日
- 本棚登録日 : 2013年8月18日
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