虹列車・雛列車

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  • 集英社 (2003年6月26日発売)
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感想 : 5
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一小節読むだけで私の頭をフリーズさせてくれるのは長野まゆみ。一文読むだけで私の吐き気を催させてくれるのが花村萬月だ。良い意味では勿論無いが悪い意味かと言われると非常に微妙なところで。
でも私は花村萬月の下品でエロくて露悪的な物の書き方は結構好きだ。っていうか(別に花村萬月に限ったことじゃないが)宗教的な意味合いが濃い所が嫌いだ。だからこの『虹列車・雛列車』でも「金城米子さん」という話が一番嫌いだ。花村萬月のエロ描写は非常にエグいが、私はそれよりこういう話の方が余程吐き気がする。『ゲルマニウムの夜』もあの宗教的な部分(全体的にそういう話ではあったのだが)が凄く厭だった。敬虔な宗教家の方には申し訳ないが、無神論者と宗教家の間にはソドムの川より深くて長い川があることを認識した上で許して頂きたい。ただし、私は花村萬月の書く話は好きなのも嫌いなのもあるが全部面白いと思う。面白いけど嫌い(笑)。
『虹列車・雛列車』では「神、世界を言祝ぎ給う」と「雛列車」が好きかな。特に「神、〜」は落合さんの息子に私まで涙をそそられた。でも子供ってそうだよね。かわいいのもいりゃ蹴り跳ばしたくなる様な餓鬼もいる。

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感想投稿日 : 2005年5月14日
本棚登録日 : 2005年5月14日

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