明治初期の岩倉使節団についての本は何冊か読んだことがあったがみな近代工業の見学と賞賛、日本への導入と移植の視点からのものだった。
本書は岩倉使節団が見てきていながら、その後の日本が選択しなかった地方分権や社会システムについても焦点をあてている点が興味深い。
明治日本はこの後、中国・ロシアと戦争をしながら大陸に進出し、米英とも戦い昭和の大破局を迎えるのだが、岩倉使節団のこの時点の西洋評価と選択によってはまた違った可能性があったのかも知れない。
そういうことを考えながら本書を読んでいると、明治日本が身近に感じられて実に楽しいと思えた。
2017年6月読了。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2017年6月23日
- 読了日 : 2017年6月23日
- 本棚登録日 : 2017年6月23日
みんなの感想をみる