「変貌するマスメディア」の現状と今後の方向性を知ってみたくて本書を手にとってみたが、本書の視点はちょっと違うのではないのかとの思いを持った。
「変貌するジャーナリズム」においては、現状の一部を切り取っているだけで、事業の全容が見えた気がしない。
「変貌する新聞事業」では、事業構造の深い考察があるわけではなく、一部の視点からの考察にとどまっているように思える。
「新聞の将来に影響を与える技術動向」でも、新しい技術がどのような影響をもたらすのかが、全く見えなかった。
「若者の新聞離れ」はよく聞くし、「情報の発信」というネットの双方向性については既によく知られていることだが、本書の読後に「新聞業界とネットの今後の世界」の全体像が見えてきたようには思えなかった。
「ネット」の影響で、新聞が事業の存亡を賭けた大きな影響を受けるだろうことは容易に想像がつくが、本書はその現状と将来を的確に指摘しているようには思えない。
本書は、残念な書であると思う。
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- 感想投稿日 : 2013年5月7日
- 読了日 : 2013年5月7日
- 本棚登録日 : 2013年5月7日
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