紙屋ふじさき記念館 麻の葉のカード (角川文庫)

  • KADOKAWA (2020年2月21日発売)
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感想 : 64
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ほしおさなえさんの、手仕事のシリーズ。今回は、和紙。
廃れていく和紙産業をなんとかしたいと願う、藤崎薫子が作った紙の博物館。そこで働く孫の一成は、和紙には殊の外思い入れを持っているが、何しろ愛想がないので接客には向いていない。定期的に開かれる「紙こもの展」でもブースは賑わう事がない。そこに紙小物の好きな百花が加わって・・・。
百花の発想を、形にしていく一成と、百花を支える大学のメンバーたち。和紙職人や、創作活動をする人たちの熱も伝わってきます。
手仕事というジャンルで描き続けるほしおさん、ご自身も活版印刷と和紙の紙小物を手掛けていらっしゃるようです。
好きなものを、形にする。それは文学でも同じなのかもしれません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ほしおさなえ
感想投稿日 : 2021年5月29日
読了日 : 2021年5月26日
本棚登録日 : 2021年5月29日

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