勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版 (文春文庫 ち 9-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2020年3月10日発売)
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感想 : 91
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タイトルが大げさで、いかにも、なことが書いてありそうな雰囲気があるんだけど、全然そんなことなくて面白かった


國分功一郎の『暇と退屈の倫理学』けっこう好きなんですけど、似たような話で、自分が依存している環境から抜け出して(自己破壊して)新たな環境へと移っていく。みたいな話

ただ本書はその"過程"、"間"に注目してる。

〈自由になる、つまり環境の外部=可能性の空間を開くには、「道具的な言語使用」のウエイトを減らし、言葉を言葉として、不透明なものとして意識する「玩具的な言語使用」にウエイトを移す必要がある。〉

このように、原理的には言語の問題なんだと、話は進んでいく。言葉を、自己目的的に、詩的に使っていく。


みたいな話を通して最後は具体的な勉強の仕方にも言及している。哲学の少し専門的な話も絡めながら一般書として分かりやすく落とし込まれていて読みやすかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年4月12日
読了日 : 2022年4月12日
本棚登録日 : 2022年4月12日

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