「私は23年前、妻を殺した。それが真実であると説明せよ」
遺産相続をかけて、会長が子どもたちに出した課題。真実は「妖狐に殺害を依頼した」。しかし、裁定役の琴子は怪異の存在を出さずに、子どもたちと答えを導いてほしいという依頼を受ける。
設定のトリッキーさは、さすが虚構推理。琴子が子どもたちの答えを誘導しつつ、守るべき秩序のために下した推理と突きつけた真実。光で照らすほどに、影もまた濃くなるばかり。コミカライズの片瀬先生が、二転三転する推理展開を動的に描いているのも心地いい。
「成功体験は時に人を害し自滅もさせる」
会長は怪異に協力を仰いだ過去を悔いていてもなお、また利用して禊を果たそうとしていたのは皮肉。
人と怪異。二つの視点で事件を眺めつつ、それぞれの秩序での解決が図られるところが面白いところだなと。
それにしても「銃弾の峰ってどこだ!」
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
漫画
- 感想投稿日 : 2019年10月20日
- 読了日 : 2019年10月20日
- 本棚登録日 : 2019年10月20日
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