あまりの絶望に思考が廻り続ける──マキマに救いを求め、彼女の犬となったデンジ。マキマは彼の中にある禁断の扉を開けて囁く。積み上げた幸せをすべて壊して。その先にあるものは最高の世界か、最悪の世界か。
「助けてチェンソーマン」
岸部率いる対マキマ特殊部隊。地獄の悪魔の力を借りても、チェンソーマンそのものになってしまったデンジは止められない。数々の悪魔たちと契約し、攻撃を受けても日本国民へとダメージが移されるという支配の悪魔・マキマ。銃の悪魔をも取り込んだ彼女でさえ、手に余るチェンソーマンの恐ろしさよ。
助けを叫べば相手を殺し、助けを呼んだ悪魔をも殺す。イカれた地獄のヒーロー・チェンソーマン。そして、チェンソーマンが食べた悪魔は名前の存在が消えてしまうという。死・戦争・飢餓、チェンソーマンを支配してその概念を消し去り、世界を平和にする。マキマの壮大な計画。血塗られし夢。その概念が消えれば、平和になるのだろうか。存在を忘れさせ、すべての人間に無知と平和と書かれた首輪をつける。それは人間の世界と呼べるものなのか。
崇高であれば尊い夢だなんて思わない。人の命を踏みにじらず、不幸の中でも寄り添って生きることに幸せを見出し、不器用ながらも成長して生きていく。そんな夢をもう一度見せてくれ!チェンソーマン!
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
漫画
- 感想投稿日 : 2022年9月9日
- 読了日 : 2022年9月9日
- 本棚登録日 : 2022年9月9日
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