風都探偵 (14) (ビッグコミックス)

  • 小学館 (2023年4月28日発売)
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感想 : 5
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重傷を負い、ときめに匿われていた五条一葉が失踪した。翔太郎たちはときめからの依頼で捜索に向かう。一方で裏風都も恐るべき刺客を送り込む──。殺し屋たちの運命が交差する時、切り札は目覚める!

戻ってきた記憶も秘密もすべて打ち明けて、翔太郎たちを頼ったときめが素敵だった。
「どんな最低な極悪人にも罪を償う権利はある。いや、罪を悔い続けながらその後を生きる事以上の罰はこの世にない!」
翔太郎が受け継いできた心の道。人を裁かず、メモリブレイクをするきっかけが語られたのも熱かった。「罪を憎んで人を憎まず」って大事な言葉だと思ってる。人を憎み始めたら、人を裁くことだけが正義だと思い始めてしまう。人は善悪を合わせ持つ存在。なぜ悪に傾いたのか。理由を知り、道具や組織を変えることの方がよほど難しい。それをするのがヒーローなのだ。

裏風都からの処刑人が一葉たちを襲う!メモリ使いにとっては最悪の敵で初見殺し。しかもそこにさらなる追手が登場する!一葉を護ろうとするときめと、変わりゆく一葉の姿が切なかった。そこからの覚醒の時!切り札が顕現する!探偵としての心得を知ったからこそ、道が別れたのがつらい。万灯をもって神と言わしめる切り札の行方は──。万灯は「本人の気持ちは問わない」って言ってるけど、ジョーカーはその気持ちが大事なんじゃないか?そこで最後にひっくり返してくれそう。ただ、裏風都との行き来もできず、ここからどうなるか気になるところ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 漫画
感想投稿日 : 2023年5月1日
読了日 : 2023年5月1日
本棚登録日 : 2023年5月1日

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