仕事をバリバリこなしていた夫(通称ツレ)がある日突然うつ病に!結婚5年目にしてその変化に気づけなかった妻(通称ハル)は戸惑うも、ツレが休めるように退職を迫るが──。実話をもとにした夫婦の物語。
夫婦役の堺雅人さん、宮崎あおいさんの演技がとにかくすごい。ほんとにこの夫婦が実在してるみたいなリアリティ。堺さんのうつ病の演技も見事で、元患者のぼくからしても息をのんだ。情緒不安定な部分やまったく動けない苦しさ、自責感で圧し潰されてしまう姿の迫力は苦しい時期を思い出して言葉を失った。
うつ病を知る入口としてはいいんじゃないかなと。経験者としては「映画だから上手くいく」で納得しづらい面もあって、もうちょい深く描いてほしかった。ただ、そうすると重すぎるので、夫婦愛を描くのならこれくらいの塩梅がいいのかな。最後にまさかの伏線回収してくるのは良いサプライズ!
会社や仕事が原因の一つなのは間違いないだろうけど、ハルはじゃあどうだったのか?という部分は気になったかな…。ツレに仕事を辞めさせて、自分が稼ぐと空回りして、結局はそれがストレスになって酷い言葉を投げかけてしまい…あのシーンは見てていたたまれなくなった。そういうところがリアルと言えばそう。なんというか、行間を飛ばして描かれていて、ドラマがちぐはぐに感じたところが残念だった。うつの闘病映画ではなく、うつ病を抱えた夫婦ドラマとして見るとしっくりくると思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
映画
- 感想投稿日 : 2022年8月13日
- 読了日 : 2022年8月13日
- 本棚登録日 : 2022年8月13日
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