飼い犬の失踪をきっかけに溝が浮き彫りになっていく夫婦の物語。起伏もなく単調で、ともすれば眠気を催すような作品だが、不思議とぐいぐい惹き込まれていく。おそらく主演2人の魅力と、抑えた演出によるリアリティーのおかげだろう。安いラブホの企画ルームでロマンチックな部屋より「SF」の方を選んでしまうあたりが心憎い演出で、その後の空々しさが際立つ仕掛けとなっている。完全なアル中でもないし、完全な浮気でもないし、決定的な原因もないのに修復できないすれ違いは、当事者じゃないと理解できないだろうが、恋愛ではよくあること。出会いから結婚までの思い出を対照的にフラッシュバックしていくことで、希望を持たせるようなラストに昇華させている。あと、R・ゴズリングは髪抜いてる? ☆4
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年8月6日
- 読了日 : 2020年8月6日
- 本棚登録日 : 2020年7月11日
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