神話の法則―ライターズ・ジャーニー (夢を語る技術シリーズ 5)

  • ストーリーアーツ&サイエンス研究所 (2002年11月1日発売)
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10.7.21 平成進化論
■今日は、この話をさらに補足します。
 

 特に文章を書く職業にある人は
 ご存知かもしれませんが、

 
 【今日のお薦め本 夢を語る技術〈5〉神話の法則
                  ─ライターズ・ジャーニー】

 クリストファー・ボグラー(原著), 岡田 勲 (翻訳), 講元 美香 (翻訳)

  http://amazon.co.jp/o/ASIN/4750002445/2ndstagejp-22/ref=nosim


 という本があります。



■かなり前のことですが、
 私はこの本を読み、感銘を受け、

 これを翻訳された
 ストーリーアーツ&サイエンス研究所の岡田勲さん

 という方の3日間の合宿セミナーに、参加したことが
 あります。



■そこで伺った話で記憶に残っているのが、


 「過去から伝承されてきた物語」

 あるいは
 
 「売れている物語」(小説、映画、ドラマなど)

 には必ずその背景に「一定の型」があるということ。


 いわば、

 他者の感情を動かすための「ストーリーの鋳型」とでも
 いうべきものがある、

 という話を印象深く覚えています。



■さらに、

 一本の映画を制作するのに巨額の金が動くハリウッドでは、
 失敗のリスクを極小に抑えるため、

 売れるストーリーづくりに、こういった鋳型を
 存分に取り入れている、

 という話も伺いました。

 

■その構成(鋳型)についての詳しい説明は省きますが
 (ご興味のある向きは同書をご覧下さい)

 以下にて、おおよそ内容は想像つくかと思います。
 

 (第一幕:ヒーローの決断)

 ステージ1:日常の世界
 ステージ2:冒険への誘い
 ステージ3:冒険の拒絶
 ステージ4:賢者(指導者)との出会い
 ステージ5:第一関門突破


 (第二幕:ヒーローの行動)

 ステージ6:試練、仲間、敵対者
 ステージ7:最も危険な場所への接近
 ステージ8:最大の試練
 ステージ9:報酬


 (第三幕:行動の結果)

 ステージ10:帰路
 ステージ11:復活
 ステージ12:宝を持っての帰還



■桃太郎だろうが、スターウォーズだろうが、
 プロジェクトXだろうが、

 人を感動させ、記憶に粘りつき、
 語り継がれるストーリーは凡そこの流れに従っており、

 過去、現在に生み出された、そして
 これから創造されていくであろう小説、映画、ドラマも
 みなこの法則に従うことになる、

 ということだそうです。



■考えてみたら、本当にその通りなんですね。
 小説、映画、ドラマなど全部。

 そして私が個人的に啓発、触発された人の人生も
 基本的にこういった遍歴をたどっておりました。


 「平凡な日常→出会い→困難→努力して克服

  →最大の試練→打ち克って帰還」


 といった流れ。


 あたかもこの流れを理解し、この流れに従って、
 自らの人生をデザインしてきたのではないかと思えるくらいに。



■こういった足跡を歩んだ人生の中に、
 私は何ものかを感じるのです。

 そして感情を揺り動かされ、行動してきた。


 ここで更に考えます。

 
 「私の人生も、このような軌跡を描き、
  以って、周囲の人に何かの示唆や刺激を与えたい」


 そんな想いや志を持っても良いのではないか。



■すなわち、


 「他者の物語に刺激を受けた後、今度は反対に、

  他者に影響を与える物語を紡ぐことにチャレンジしよう」


 そんな風に考えているのです。

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カテゴリ: 文学・評論
感想投稿日 : 2019年5月31日
本棚登録日 : 2019年5月31日

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