著者の提唱する理論が「構造構成主義」・・・との時点で、本を書架に戻したくなるかもしれませんが、それはもったいない!<主義>といっても押し付けがましいものではまったくなく、問題解決にむけて建設的に進めていくための柔軟な考え方について説かれているだけなのです。
方法や手順など枝葉の部分にとらわれるあまり、肝心の問題がなおざりになるなど、看護研究にみられる諸問題が扱われていますが、それらは日常の雑多な場面にもあてはまることばかり。
抽象的な概念も、カラフルな図を頼りにわが身に覚えのあるの停滞事例や紛糾シーンと対照させつつ読み進めれば、なんとなく腑に落ちます。
処世訓的なレベルではなく、明確に<学問>として整え示されていることに時代の進展を感じた1冊です。
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Book Review
- 感想投稿日 : 2016年10月11日
- 本棚登録日 : 2016年10月11日
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