斜め屋敷の犯罪 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1992年7月3日発売)
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本棚登録 : 3048
感想 : 310
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伊坂幸太郎さんのエッセイ「3652」から島田荘司さんを知り、興味を持って手に取った1冊目。

まさに本格ミステリーと呼ぶに相応しい作品。
謎解きに必要な要素をすべて読者に提示し、解かせるというスタイルが独特。
トリックが非常に難しいため、実際に解読できる人はいないと思うが・・・それでも、謎解きを明かされたときの爽快感は格別。
「斜めに立っている屋敷」という一風変わった伏線も納得いく形でしっかり回収される。

作品のもう1つの魅力は、主人公・御手洗の変人ぶりにあるように思う。
登場するなり、発っせられる周りを巻き込む突飛なセリフ、行動は読んでいて思わず笑ってしまう。
ユーモアを含みながら、何となくお洒落?に感じてしまう雰囲気が、どことなく伊坂作品に似ている気がした。
最終的には、その一見意味不明に見える行動もすべて伏線として回収してしまう当たり、著者の上手さを感じる。

ミステリー好きはぜひ読んで損は無い一冊だと思う。
個人的には、別の作品もまた読んでみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: レビュー有
感想投稿日 : 2015年8月25日
読了日 : 2015年7月20日
本棚登録日 : 2015年8月4日

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