ファシリテーターの道具箱―組織の問題解決に使えるパワーツール49

  • ダイヤモンド社 (2008年3月14日発売)
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■ファシリテーションの三角形
1.プロセスをデザインする。
ゴールを明示/ムダでも「意見の発散」を充分とる/収束に向かう
2.場をコントロールする。EQ
感情的対立を意見の対立に変換する/「集団思考の落とし穴」を避ける/自分の感情をコントロールする
/口頭だけの議論ではなく、壁などに書きながら議論する/信頼関係をつくる「共感力」「観察力」
3.触発する、かみ合わせる。IQ
示唆に富む問いかけ(時にばかばかしいような質問も効果あり)/直観・推理・分析・論理・想像・創造
/フレームワークの活用(ファシリテーターの道具)/主張を明確にする。
4.合意形成、行動の変化。
EQ,IQフル動員して、プロセスをコントロールして、全員の頭を揺さぶり、合意を得る。
/全員から意見を引き出し、協調的な解を目指す。→現実、そうそう上手く行かない
→予め、決め方について合意を得る
「16:55までに決まらなければ、〇〇リーダー決済とし17:00までに結論を出します。持ち越しなしです。」
/合意よりも、行動の変化が大事。そのためプロセスを共有し納得感を心掛ける。

■ファシリテーターに求められる力
楽観力/前向き(対立を前進へ変換)/未来志向/外向き(顧客志向)
/オープンマインド・好奇心(メンバーへの期待と関心)/自分たちを客観視(観念議論を戒め現実を直視)
/高い目的意識/システム思考力(会社の全体最適を意識)/行動力(どんどん動く)

■チームの発想を促す3種類の問いかけ
1.全体像を考えさせる。(小さな世界で発想が偏ったら、全体像を描ける問いかけ・フレームワークが必要)
2.分析的に考えさせる。(ぼんやり全体像が見えたら具体的に考えさせる)
3.他の視点で考えさせる。(視点が固定して一面しか見えていない議論で必要)

■集団思考の落とし穴
・社会的手抜き…一人くらい参加しなくても大丈夫だろう。5人以上のチームで発生しがち。
・感情的対立…「あいつは嫌い」に根差した対立。
・声高少数者の影響…「声の小さな」「目立たない」正しい意見を見落とす現象。
・集団圧力・同調行動…「和を以て尊す」がときに「圧力」となって斬新なアイデアを抑圧する。
・集団思考…IQ150の人が集まってIQ100の答えを出す現象。
参加者の“よく思われたい心理”に根差し「極端な意見の競争」や「万人受けする意見」が採用される現象。
■集団思考の落とし穴に陥らないヒント
・社会的手抜き
※一人ひとりの役割を決める。/ロールプレーを利用/ゲーム感覚で発言を競わせる/ポストイットに書かせる
・感情的対立/声高少数者の影響
※感情的対立が始まったら休憩をとる/論点を整理して板書(「意見の対立」に昇華)
/論理的なフレームワークを使い議論する/対面ではなくホワイトボードに向かって議論させる
/ロールプレーを利用する(小声者はうるさ型の客を演じ、声高者は聞く側を演じる)
・集団圧力・同調行動/集団思考
※思考プロセスを描き出し、悪いクセを指摘する
/議論のフレームワークを理解してもらったうえで休憩をとり、ポストイットに意見を書いてもらう。
/フレームワーク・グランドルールを利用する。

■いろいろな人の知恵を活かそう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 自己啓発
感想投稿日 : 2017年4月9日
読了日 : 2017年4月9日
本棚登録日 : 2017年4月9日

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