M (文春文庫 は 25-2)

著者 :
  • 文藝春秋 (2002年12月6日発売)
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本棚登録 : 511
感想 : 53

官能小説的描写が多いけどそこそこ楽しめた
やっぱり少し前では風俗産業に無縁の人が今の時代は関わりを持たざるを得ないという社会背景がこの作品に面白みを与えているのかな
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サラリーマンは義妹の媚態を妄想し、固執する。母親は家計の足しに携帯電話を使って体を売る。初老の男たち相手にコスプレで荒稼ぎする女子大生は就職戦線で苦戦中。SMクラブに没頭し、女とプレイするための資金づくりにフリーターの男が選んだ強盗先は──。世間の雑踏にまぎれる平凡な者たちを陥れる些細なきっかけと苦悩。日常のほんの少し先にある「異界」にはまり、超絶の性に捕らわれた人間の背徳を残酷なまでに描ききった異色作品集。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本文学
感想投稿日 : 2023年6月27日
読了日 : -
本棚登録日 : 1000年6月27日

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