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「そうだ!マンガがあるじゃないか」ふらっと寄った本屋で、この本を見つけてそう思ったのは何故か?別に人生の岐路に立っていたわけではない。面白い本があれば買って帰ろう、という軽い気持ちだったのである。題名に惹きつけられたが、買うほどのものではないことはわかっていた(伊達に約50年間も本屋巡りをしていない)。29名もの寄稿となれば、玉石混交は避けられない。図書館で借りるために、ブクログに登録したのであった。と、そうやって本棚から離れて他の本を物色しているうちに、しかし待てよ、と思う。新刊だ。図書館にリクエストして届くのは、早くて一ヶ月後、悪ければ半年後だ。こんな本は今読みたい、とふと思った。値段は高いが、飛び切り高くはないし、読むのはあっという間という類の本だ。幸い今は買う気満々で来たから手許には金がある。というわけで、結局その日は200円の雑誌とこの本を「衝動買い」してしまった。内容はほぼ予想通りだった。本格的な漫画批評と呼べるものはひとつもなかったのである。しかし、私は満足した。

「マンガがあるじゃないか」この言葉に、私の人生何度救われてきたことか。「たかがマンガ、されどマンガ」。そのことを再認識するためだけに、蔵書として、この背表紙をマイ本棚に貼り付けるの意義はあったのかもしれない。

この本は「14歳の世渡り術」シリーズの一冊で、中学生向けに書かれた本なので、私の満足いく文章がなかったからと言ってこの本の価値が低いと言っているわけではありません。念のため。

2016年2月4日読了

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ま行 ノンフィクション
感想投稿日 : 2016年2月5日
読了日 : 2016年2月5日
本棚登録日 : 2016年1月26日

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