エイラシリーズの第三部の再開である。ジョンダラーという初めての同種族に出会ったエイラは、今度は初めての同種族の一族に出会う。エイラの目を通して、我々はクロマニヨン人の日常生活を垣間見るだろう。
亜北極の草原地帯で「マンモスを狩る者」の異名をとるマムトイ族は、空気を送り込むことの出来る炉を作っていた。それで骨をも燃料に使っていた。
或いは、熱を加えることで縦横に加工して出来た芸術的な穂先。時々にある宴で披露される即興的な歌や、伝説を歌い継ぐ歌詞。或いは花嫁料という制度。毛皮を上手く使ってシチューを作る。香辛料を腸に詰めて肉を料理するなど、既にさまざまな料理のバリエーションが考えられていたのである。
物語はゆっくりとしか進まない。エイラの目にするものは、全て我々にも驚き以外の何物でもないし、エイラとジョンダラーと黒い肌のラネクとの三角関係は、著者の趣味なのかもしれないが、微に渡り細に渡り描かれているからである。
2013年10月23日読了
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ま行 フィクション
- 感想投稿日 : 2013年11月14日
- 読了日 : 2013年11月14日
- 本棚登録日 : 2013年11月14日
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