DAYS JAPAN 2016年7月号 (日本会議)

制作 : 菅野完リラン・バクレー広河隆一 
  • デイズジャパン (2016年6月20日発売)
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感想 : 1
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表紙:Photo by Mainichi SHIMBUN via Aflo
65歳の誕生日イベントがおこなわれた日、象舎の前の運動場から集まった観客らに顔を向けるアジア象のはな子。
井の頭自然文化園、2012年2月5日

今号は読み応えのある「文章記事」が多かった。特に、「日本会議の研究」がベストセラーになっている著者の菅野完氏のロングインタビュー。

日本会議の果たしている役割と影響力は、前述の本の中に書いているか、他の文章を読むしかないのかもしれないが、その歴史と特徴はなかなか面白かった。

彼等の最大目的は「改憲」でも「反原発」でもないという。「反左翼」と「ミソジニー(女性蔑視/女性嫌悪)」だという。中心人物たちは草の根運動をする清廉潔白な人たちであり、だからこそ、いろんな勢力が大同団結しているのだそうだ。

安倍晋三は、2005年にあまりにもトントン拍子に出世して周りに権力基盤がなかった。その時にはたと居たのが日本会議やその事務局である日本青年協議会だった。日本会議が強かったのではなく、周りの運動団体(遺族会、建設業・繊維業界等の圧力団体)が弱くなっていたことも後押ししたらしい。

菅野氏によれば、日本会議は「清廉潔白なバカ」だから問題だし、安倍晋三は生き残るためには何でもやる「空虚なリーダー」だから、いくら研究しても思想がわからないのである。のだそうだ。

研究したい。

「駐留米軍に年間9000億円 思いやりすぎ予算」の記事も面白かったし、ケン・コマの「メルトダウン隠蔽発覚の顛末」や「大人の甲状腺ガンの進行の速さ」についての記事も興味深かった。

2016年7月2日読了

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: た行 ノンフィクション
感想投稿日 : 2016年7月2日
読了日 : 2016年7月2日
本棚登録日 : 2016年7月2日

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