久しぶりに小説では無い本を読みました。以前から気になってた本です。これも図書館で借りました。
人類と呼ばれるのは250万年前のアウストラロピテクスが最初で、今の私たちの歴史は、およそ7万年前のホモ・サピエンスという種に属する生き物が作り出した文化から始まるらしい。
私たち、人間の祖先が素晴らしく優秀だったから今日隆盛を極めている、というのは正しく無く、様々な人類(ホモ・なんとか)の中で、どうやら言葉の発達や認知力の発展により虚構、現実には存在しないものについての情報を伝える能力を得たからだ、ということのようだ。
確かに、今の世の中も現実には存在しない作り事やルールに従って、みんな生活している。誰も根本的におかしい、などとは言い出さない。そんな事言ってる本人が、おかしいのでは無いかと逆に思われてしまう。
存在しないものを信じる力が生まれた結果、他人を信じることが生まれ、集団はその数を大きく増すことになる。もともとは遺伝的に信頼できることが備わっている血族やその近辺だけの集まりだったのが、全く知らない第三者を信頼できるようになるのだから、飛躍的に数は増えたのだろう。そこから大分経過してから、想像物として最強の貨幣が生まれる。
その後、農業革命が起きた。狩猟生活には小さな子供はたくさんは維持できない。そのため人口増も抑えられ、身の回りの食料が尽きることは無かった。(人の身体の仕組みとしても食料の欠乏する時には妊娠しにくくなるようだが)
農業を基盤とする生活になり、小麦の採れ高がどんどん増えると、人口が増加し始めた。人口が増加した分、さらに小麦を作らなければならない。無限ループの罠にここからはまった。
本来、生き物としての人間に刻み込まれている情報以外の多くの虚構にまみれて生きている、ということを思い知らされた。何が正しいのか、慎重に考える必要がある。
下巻も楽しみ♪
- 感想投稿日 : 2020年9月21日
- 読了日 : 2020年9月21日
- 本棚登録日 : 2020年9月21日
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