「神々の流竄」で出雲神話は大和に伝わった神話を出雲に仮託したものという説を展開した梅原氏。実はまったく間違っていました、すいません。というのが本書である。法隆寺の聖徳太子怨霊封じこめ説など、キャッチーな理論で歴史に興味持つ人を増やしてきたし、自分もその一人だった。法隆寺に行った時のロマンはいまだに覚えている。
出雲についても、怨霊封じこめ理論はあり、また王朝があったとするのも妥当性が高い。その中で、批判されることが無かったというものの、相手にされなかったという方が正しいだろう。最終的には、やっぱり間違いは間違いですと気持ち良いくらいの展開。
出雲の国に起きたドラマは、大和との壮絶な戦いの歴史であった。それだけでも、出雲に行くときの気持ちが変わる。歴史はロマンだなあと思う一冊。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2010年7月18日
- 読了日 : 2010年7月18日
- 本棚登録日 : 2010年7月18日
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