ひと粒の宇宙 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2009年11月25日発売)
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本棚登録 : 517
感想 : 52
5

こういう小説の場合、レビューをするのが難しい……。
とにかく、言えることは、色んな世界が広がっていて、好きも嫌いもあって、でも、とても良かったってこと。
例えば、自分が子供の頃、親戚や父の仕事関係の人からもらったゴディバの一口サイズの色んな種類のチョコレートが敷き詰められたコレクションシリーズの様な。とても美味しいのに、一口で食べてしまえる小ささ、同じものを探してももう残っていない。だから他のものを食べる。これも美味しい。他のも食べるみる。苦くて美味しくない。違うのを食べてみる、苦くないけど甘くなくてなんかよくわからない。
自分が本作を読んだときに感じたのはこういう感覚だった。だから、順番を収録順とは違う読み方をすれば、もっと味わいも違ったのだろうと思う。でも結局のところ、どんな過程があっても、最後は良かったと思える、そんな一冊だった。
個人の好みをあげたところで、それは蛇足。きっと、一人は好きになる作家が、好みの物語が、あるはず……。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2015年6月27日
読了日 : 2015年5月26日
本棚登録日 : 2014年11月8日

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