元から持ってたけど、あんまり印象に残ってなくて、映画を機に再読。なんでか涙が止まらなくて…
人生は、人間は、みんな、みんなだ。みんなそれぞれ偽善者で、からっぽで、おせっかいで、いじっぱりだ。
この物語の中で、キャラクターだけ抜き出したら好感が持てる人物なんてせいぜい主人公の母だけなのではないだろうか?
みんな、みんな、どうしようもない。
どうしようもなさの果てに死を企図してしまいさえする。
でも、それでもみんなそれぞれ一理あるようなことを言うし、それぞれ気持ち悪いような言葉を吐いたりするし、なにを考えてるのかわからなかったりする。
みんな、みんなそうなのだ。
ただ一つ言えることは、話してみないとわからないということ。
ちゃんと顔を見て、声を聞いて、向き合おうとしなければなにも得られない。たしかに、得るものは罪や恥でもあるかもしれないが、でも、可能性もすぐそばにあるのだ。いつだって。
いろいろなことがあった。いろいろな苦悩があった。
でも、でもやっぱり、まだ死ぬには値しない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年8月3日
- 読了日 : 2020年8月3日
- 本棚登録日 : 2020年8月3日
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