目玉焼きの黄身 いつつぶす? 6 (ビームコミックス)

  • KADOKAWA/エンターブレイン (2015年12月25日発売)
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感想 : 8
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カップ麺のフタ、全部取る?→この『目玉焼きの黄身、いつつぶす?』を読んだ影響だろう、つい、同僚がカップ麺を食べているトコに注目してしまう。さすがにズバッと聞けないので、各々の理由は定かじゃないが、私の周りは取る人間が多い。牛丼に紅ショウガ入れる?→入れないな。牛丼はアレで味が完成しているので、紅しょうがの辛味をプラスする必要性を感じない。ただ、たまに七味はかけたくなる。サンマのハラワタ食べる?→食べない。二郎の言い分には納得できるトコはある。しかし、この食い方はどうなんだ。まず、腹を割って内臓を除いて、骨を抜けば、もっと、秋刀魚の身を味わえるだろうに。餃子のタレどうしてる?→外食で餃子を食べるなら、醤油とラー油、酢を混ぜるオーソドックスなタレで、家で食べるならポン酢。最近は昆布ポン酢にはまってる。ちなみに、当然、焼肉と一緒で白飯が欲しい派だ、私ぁ。レンゲでミニラーメン作る?→作らないなぁ。そもそも、レンゲを使うかも微妙だな。まぁ、焼野原さんの美学、これはこれで悪くない。別に目の前でやられても気にならないかな。むしろ、私は汁が飛んでくるような、下手くそな麺のすすり方をされる方がムカッと来る。JINROいつ飲む?→私はカエルだから、てんでピンと来ないのだが、やっぱ、朝から酒を呑んでも許される(自分を許しちゃう?)生活ってのには、ある意味、幸福が宿るのかねw
五巻を越えても、ホント、この面白さは翳らない
多種多様なのが当たり前な食べ方に、あえて斬り込むっつー特異性が、こうも活かされるか。やっぱ、年季の豊富さがあるんだな、おおひなた先生にゃ
ストーリーの基礎はギャグだ、間違いなく。ただ、読み手をくだらねぇと思わせるネタで大笑いさせる一方で、その裏側にシリアスさを隠しているな、と感じるのは私だけじゃないはずだ。文字や言葉遣いだけでなく、食べ方にも人間性は、どうしたって色濃く出る。それが浮き彫りにされる事で、この『目玉焼きの黄身いつつぶす?』は、読み手に自分で選んだ職との向き合い方、自分を受け入れてくれる人間の受け入れ方、そして、未熟な自分を直視し、変える勇気を持てるか、を問うてくる
一つの作品の主人公としても、一介の人間としても、ただの男としても、未熟で歪でダメな存在である二郎に対し、情けないなと嘲笑いながらも、どこか、親近感が湧いてしまう人間も多いんじゃないだろうか
笑える、って感想だけじゃ済ましちゃならん作品だ、これは
もっと注目されるべきじゃないか、と思う一方で、争いの種になりかねないから、今の認知度くれぇが丁度、いいのかな、と感じる
この台詞を引用に選んだのは、これぞ、『目玉焼きの黄身いつつぶす?』を語る上で外せない名言だからだ・・・・・・まぁ、ぶっちゃけ、この面で言われたら、手が出ちゃうと思うが

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック(エンブレ)
感想投稿日 : 2016年2月9日
読了日 : 2016年2月6日
本棚登録日 : 2015年12月25日

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