はじまりのはる(2) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社 (2013年12月20日発売)
4.19
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本棚登録 : 68
感想 : 4
5

先の巻の感想にも書かせて貰ったが、やはり、面白いから薦めたいのでなく、日本で生活する大人として読んでおきたい一冊だからこそ、推したい
極端な話、私は他人が原発稼働や存続に賛成しようが、反対しようが、どちらでも構わないとすら思っている
ただ、原発に対して、『自分』の意見も持ってないのに、周りに流されて、大事な何かを見落とし、溢してるのにも気付かないで、活き活きとしてる人は少し、軽蔑する
この作品が、賛成もしくは反対の大きな根拠になる、とは軽はずみには言えないが、少なくとも、現地の若者らが自分たちが唐突に直面させられた未曾有の“災害”に臆さず、怯まず、自分に、自分でも、自分だからこそ出来る事をやろうとしている、青臭いが、何かを成し遂げる為に必要な真っ直ぐな姿には、心に響く何かがあるはずだ
ぶっちゃけ、台詞が真面目で硬い内容に見合って多いので、ぶっ続けで読むと目が疲れてきそうになる
しかし、読めちゃうんだよな
やっぱ、端野先生、このテーマで漫画を描くと決めているだけあって、腕力があるなぁ
やっぱ、どう足掻いたって、人間一人じゃ出来る事は限られてるし、大勢が集まっても、そこは同じかも知れない
なら、一人ないし大勢の力でどうにかなる所まで、得意分野が異なる全員がそれぞれに出せる全力を出して、諦めなきゃいけない時まで諦めずにやる、それしかないのだろう、今は
未来を作れるのは若者、そんな彼らを支えてやれるのは、昔、若者だったカッコいい大人だけ
まぁ、とどのつまり、「今」だからこそ、福島を題材にした漫画を読むべきじゃないか、って思う

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック(講談社)
感想投稿日 : 2014年5月22日
読了日 : 2014年5月22日
本棚登録日 : 2014年5月22日

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