りとる・けいおす(2) (アクションコミックス)

著者 :
  • 双葉社 (2015年6月27日発売)
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本棚登録 : 116
感想 : 10
5

結論を真っ先に言うと、ガーーーーーンッッ、である
まさか、打ち切られてしまっていた、とは・・・・・・ショックだ
そのショックにも後押しされ、私はこの『りとるけいおす』をギャグ漫画部門の殿堂入りにしよう、と思う
全2巻と実に少ないが、内容の厚みと深さ、凄まじさを鑑みれば、多少の情けはあるにしろ、殿堂入りなのは確かだ
まぁ、打ち切りになった理由に察しが付かない訳じゃ無い
あくまで、私の感覚に過ぎないが、「つまらない」んじゃなく、「面白すぎた」んだろうな
笑いのレベルが高すぎたっつーか、この内容で笑える読み手の数がかなり限られたに違いない。『りとるけいおす』で呼吸困難寸前、脇腹が筋肉痛を起こしかねないほど大笑いできる読み手は、私を含め、そう多くないだろう
正直、この作品で笑い転げてしまうと、自分の立ち位置が「普通」からズレていくのを感じた。私自身は「普通」じゃなくなるのに抵抗はないが、このレベルかつこの手の内容でしか笑えなくなる事を恐れた読み手は敬遠してしまうだろうな
また、女子小学生の本質に迫り過ぎ、読み手から夢も希望も奪ってしまったのも原因か
ちょっと、攻めすぎたんだろう。けど、ギャグ漫画家として、勝負を捨てた守りに入るよりはマシだ。私は最後まで全力を出した、涼川先生を高く評価する
ちなみに、何だかんだで、『りとるけいおす』の強制完結にショックを受けつつも、こうやって、感想を書けているのは、涼川先生が白泉社のヤングアニマルDensiで新連載を開始しているのを帯裏で知る事が出来たからだ
絵柄を使い分ける事で、ネタの面白さを更に引き出せる先生の新作ギャグ、つまらない訳がない。実際、以前、読んだ読み切りはかなり面白く、アンケートでも連載化を希望した
基本、電子版は読まないので、新作『あそびあそばせ』のコミックが出る日が楽しみだ
どの作品も笑劇的だったが、特にインパクトが強かったのは、第24話の「うきっぺのイライラ生放送」だ、逆に、閲覧している二人の正体が気になっちゃう
この台詞を引用に選んだのは、衝撃重視。痛いのはノーセンキューだったが、この少女にならビンタされてもいいな、と思わせる。もちろん、キツいビンタの後に愛あるハグがあってこそ、の話だが

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック(双葉社)
感想投稿日 : 2015年8月12日
読了日 : 2015年8月12日
本棚登録日 : 2015年8月12日

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