本居宣長というと古事記の研究をした国学者ということくらいしか知らず、その主張や思想などは知らなかった。国学が尊王に結びついて倒幕に向かう、なるほど。
今年の目標の一つが住井すゑの『橋のない川』を読み切ることで、今途中なのだが、あちらを読んでいると国学に対してとてもモヤモヤしたものを感じる。「夜明け前」って、武家中心の世であった中世は夜であったという国学者の主張で、そういう意味の「夜明け」なの?それっていったい誰にとっての「夜明け」?などと少し斜めに考えてしまう。
半蔵はこれからどうするのだろうか。第一部の最後は「一切は神の心であろうござる」で終わっているけど、それでいいのか?『破戒』といい、なるようにしかならないのだと言われているようで読んでいて無力感を感じる。丑松も半蔵も周りの状況に従うだけ?
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2017年5月29日
- 読了日 : 2017年5月29日
- 本棚登録日 : 2017年5月18日
みんなの感想をみる