穢されていくような一冊。
愛の劇場ならぬ自己満足劇場⁇
読み手を引き摺り込むのはやっぱり遠田さんらしい。
そしてこれでもかというぐらいの美と強さに包まれた言葉たちが心に押し寄せるのも遠田さんらしい。
なのにせっかくのその言葉たちが次々と穢されていくような感覚だった。
まるで満開の桜の花が咲くたびに黒く穢され、踏み潰されていくような感覚。
美、芸術を隠れ蓑とした欲望の世界に言葉が出ない。
常人を逸脱したものが極めた先に待ち受けていたのは、異常と狂気。
それは人たるものを脱ぎ捨てる世界。
淋しきかな、涙も桜も…得られなかった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2022年5月6日
- 読了日 : 2022年5月6日
- 本棚登録日 : 2022年5月6日
みんなの感想をみる
コメント 3件
まことさんのコメント
2022/05/07
まことさんのコメント
2022/05/07
くるたんさんのコメント
2022/05/07