月桃夜 (新潮文庫nex)

著者 :
  • 新潮社 (2015年11月28日発売)
3.55
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本棚登録 : 197
感想 : 32
4

魂の交わりを感じた、一冊。

苦しみとせつなさ溢れる遠田作品、良かった。

200年前の奄美の歴史を背負った遠い遠い"許されぬ愛”が時を旅して、夜の海を漂うカヤックの上で幻想的に交錯していく。

静かな夜の波の音、サネン花の香り、砂糖黍の甘さ…想像が五感を刺激してくる。

苦しみ、せつない想い、神に誓った愛を心で味わい、そして何よりも 貪る、喰らい尽くしてやる…という遠田さんの、心の底を奮い立たせるような言葉の美を味わい尽くした。

愛よりももっともっと深い…魂の交わりなるものを感じる余韻が続く。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年11月28日
読了日 : 2020年11月28日
本棚登録日 : 2020年11月28日

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コメント 2件

まことさんのコメント
2020/11/28

くるたんさん。こんにちは。

『月桃夜』も読まれてたんですね!
これは、哀しい話だったけど、よかったですよね。
魂の交わり…そうかもしれないですね。
現世では、実らなかったけれど、来世では、二人の魂が一緒になれるといいですね。

くるたんさんのコメント
2020/11/28

まことさん♪こんにちは♪

これが遠田さんのデビュー作品だったんですね。
奄美の歴史がまたせつなさに拍車をかけていましたね。遠田さんのファンタジーも良かったです♪

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