じわじわ沁みた、一冊。
座敷童の言い伝えがある由緒ある醤油蔵に幼い時に移り住んだ主人公 銀花。
昭和から平成、時代の流れと共に彼女の人生を描いた物語。
銀花が最初から抱えている苦しみ、そして新たに抱え込む数々の苦しみに何度も胸がしめつけられた。
それでも自分を見失わず新しい道を掴みとる銀花の強さ、選ぶ道が眩しさ涙と共にじわじわ心に沁みてくる。
やがて浮き彫りになる誰もの苦しみ。
誰もがどこかで座敷童に心の救いを求めていたのかもしれない。
苦しみに寄り添うその気持ち、それが家族の絆へと繋がる。
優しい余韻が漂うこんな遠田作品も好き。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年8月10日
- 読了日 : 2020年8月10日
- 本棚登録日 : 2020年8月10日
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