夏、少年、記憶…自分好みのテーマが盛り込まれたとても好きな作品だった。
どこか淋しさをまとい今にも儚く消え去ってしまいそうな少年たち。
なんとなく全体的にモノクロームの世界を感じる。
なのに海の碧さ、白い波、木半夏(ぐみ)の実の紅い硝子玉のような輝きが鮮やかに目に浮かぶ。
遠い記憶。封印が解かれるかのようにあの夏の記憶が蘇っていく時間。
寄せては返す波のように蘇っていくあの時。
押し寄せる残酷という名の波。
あぁ、いっそのこと全ての記憶を波がさらってくれたらいいのに。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年8月18日
- 読了日 : 2019年8月18日
- 本棚登録日 : 2019年8月18日
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