自分に気づく心理学(愛蔵版)

著者 :
  • PHP研究所 (2006年4月10日発売)
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大人になってもず~っと心の中に「幼児性」が息を潜めていて、時折なにかの拍子にダダをこねて暴れ出す。「千と千尋の神隠し」に登場する大きな赤ちゃん「坊」みたいな、僕の中にも棲んでいる「大きな子供」の存在である。

この「大きな子供」という概念に初めて出会ったのは「成長マインドセット」という本だった。その後、心理学や仏教の知識を広げるにつれ、モヤモヤしたり、イライラしてたり、沸騰に達して怒ったりした後に自問すると、この「坊」の後ろ姿や暴れた痕跡、気配を感じられるようになってきた。

人生の長さだけ居座り続けている大きな子供。
だけに駄々をこねるとやっかいなのだ。
この「大きな子供」の存在感の大きさと、それがどれだけやっかいであるかを知りさえすれば、なだめる方法もあれやこれやと考え、試す努力を支払うようになる。

この本はその試行錯誤(あるいは「大きな子供」との付き合い方)の大変さを思い知ることができる。一読では僕にはカオスにしか思えない。いまのところ、マインドフルネスのスキルを高めて「坊」に注がれているネガティブなエネルギーを中断し、手放そうと試みるくらいしか思いつかないが、加藤諦三さんの本をもっと読んで理解を深めたいと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 0100Private
感想投稿日 : 2020年12月14日
読了日 : 2020年12月11日
本棚登録日 : 2020年12月10日

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