胸が張り裂け、涙がとめどなく……
この本は、障害のあるカナダの詩人ジョーダン・スコットさんが、自身の事を書いたものです。
そして絵は、カナダの画家シドニー・スミスさん。
翻訳は、原田勝さんの手によって私の手元に来ました。
ジョーダン・スコットさんは、小さい頃から吃音(きつおん、どもり)で苦しんでいました。言葉が、出てこないのです。そんな時には、お父さんが川に連れて行ってくれます。そして「ほら、川の水を見てみろ。あれが、おまえの話し方だ」と教えてくれます。
川は、あわだって、なみをうち、うずをまいて、くだけていた。
「おまえは、川のように話しているのだ」
僕は、泣いてしまいそうなときは、この言葉を思い出そう。
ーーーぼくは川のように話す。
そして、だまりこんでしまいそうなときも。
ーーーぼくは川のように話す。
思いどうりに、言葉が出てこない時は、どうどうとした、この川を思いうかべよう。
あわだって、なみをうち、くだけている川を。
そして、急流の先でゆっくりと流れ。
なめらかに光る川のことを思いうかべよう。
ぼくの口も、この川の流れとおなじ。
これがぼくの話し方。
川だってどもっている。
ぼくとおなじように。
【読後】
言葉が上手に喋れないことによる、学校での過酷な生活環境に憤りを覚えます(怒り)
障害があり、どもるジョーダン・スコットさんが、お父さんのアドバイスで、自分を取り戻します。
私には、どもった経験はありませんが、時々言葉が出てこなくなることがあります。
そんな時に、すらすらと言葉が出てきたらと思うときがあります。
ぼくは川のように話す
2021.07発行。字の大きさは…大。2021.09.25読了。★★★★☆
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【バックナンバー】
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- 感想投稿日 : 2021年9月25日
- 読了日 : 2021年9月25日
- 本棚登録日 : 2021年9月15日
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