訣別の旗幟 ー おれは一万石シリーズの13作目
2020.07発行。字の大きさは…小。
美濃今尾藩竹腰家の次男の正紀は、天明6年(1786年)下総高岡藩井上家1万石に婿入りし妻・京と一緒に世子として、藩主・井上正国と共に苦しい藩財政をやり繰りしていく物語です。
此度は、藩主・正国が、1年務めた奏者番を病気を理由に尾張徳川家の意向で辞任する。辞任を止めようとする老中首座・松平定信の意向を忖度して、定信の親戚で旗本・園枝仁之丞が高岡藩を貶めようと動くが……。
【読後】
井上正国が奏者番を辞任するのは、尾張徳川家の意向で松平定信の政策に反対して辞任すると書いているのは、新しい解釈か…?
ただ史実では、奏者番を寛政元年(1789年)3月24日に病気を理由に辞任する。
その後、寛政3年(1791年)3月7日、正紀に家督を譲って隠居し、8月13日に死去する。享年53才。
1年で奏者番を辞任し、その後2年で藩主を譲り、5ヶ月後に亡くなっている事を考えると病気で辞任と考えられる。
2020.09.06読了
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
時代小説
- 感想投稿日 : 2020年9月6日
- 読了日 : 2020年9月6日
- 本棚登録日 : 2020年8月29日
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