(前略)読者が「あっ!」と言う意外な真相、ただそれだけのために書かれた推理小説であると。
巻末の山前譲氏の解説の一文が、この小説を一言で言い表している。
薄っぺらく支離滅裂な登場人物達と退屈な物語、そして文章も拙い。メインの仕掛けの一つが早々にわかってしまう上に、解明をかなり後半まで引っ張るので読むのがしんどかった。前述の山前氏の解説があまりに格調高く読み応えがあり、こちらの方が面白かったくらいだ。
とはいえ、最初の仕掛けが解明されたあとに二転三転、もう一つのアイディアと後半の展開は感心するものがあったので★★。
このプロットで他の作家が書いていたら★★★か★★★★をつけていたかもしれない。おそらく単純に好みの問題で自分には合わなかったのだろう。
なので、好きな方にはたまらなく面白い作品なのかもしれない。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリ(国内)
- 感想投稿日 : 2012年4月24日
- 読了日 : 2012年4月24日
- 本棚登録日 : 2012年4月24日
みんなの感想をみる