退出ゲーム 「ハルチカ」シリーズ (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2011年8月25日発売)
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本棚登録 : 189
感想 : 14
4

随分前に角川の電子書籍でセールになっていた時にシリーズをまとめ買い。
その後しばらくしてアニメ化されたものの、あまりキャラデザが気に入らず録画だけしてそのままスルー。
先日アニメイトに行ったらコミカライズの2巻が出ていて、これがアニメのキャラデザを程よく中和した感じで非常に好みの絵柄で、それが読みたいがために先に原作を読もう、ということでようやく読んだ。ちょうど、「日常の謎」ものも読みたいと思っていたし…。

前置き長いな!
という訳で「日常の謎」もの、高校生の部活もの、といえばやはり殿堂入りの《古典部》シリーズを髣髴とさせる訳ですが(同じ角川だしね)、良い意味で随分毛色の違う作品だな、と思いました。あちらはやはり米澤節というか、高校生の「屈託」がテーマですが、こちらはもっとサバサバしています。主人公の性格と、文体がこちらの方がライトだからかな(《古典部》ってもともとラノベなんだけどね)。
あちらが心理描写に重きを置いているのに対し、こちらはミステリの比重が重めというか、きっちり「謎」を設定しているな、という感じで読み応えがあります。またその謎解きが部員集めにつながっているのが面白いところ。徐々に強いメンバーが集まってくるのは読んでてワクワクしてきますね。
こちらはサバサバしている、と書いたものの、明かされる真相はヘビーなものも結構あり、それが謎解きとうまく絡まっててよくできているなと思いました。ただ全体の傾向として(これは「日常の謎」にしばしばありがちなんだと思うんだけど)「知らなきゃ分かりようのない」真相が明かされるパターンが多かったのはちょっと残念。
でも面白かった。ただ冒頭からの「三角関係」は「まさか」の三角関係で、え、これってアニメはまだどうにかしようがあるけど実写映画でどうするつもりなん!?と。予告見たけど全然話違くない!?と思いました。今後の展開によるんでしょうか?続きが私、気になります!
原作全部読んだらアニメも見てみよう。んで映画も見ようかしら。短編集だし、ほんと、どうやって映画にするんだろう?

あ、あとミステリ×吹奏楽部といえばやはりまほろが真っ先に思い浮かびますが、あちらはガッツリ吹奏楽!って描写があったけど、こっちはそこまで描写がないし、あまりにも毛色が違うので比較にならないな(笑)まほろ、読み返そうかしら…。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: kindle
感想投稿日 : 2017年1月10日
読了日 : 2017年1月10日
本棚登録日 : 2017年1月10日

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