異界の王 (アズ・ノベルズ)

著者 :
  • イースト・プレス (2013年3月2日発売)
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本棚登録 : 88
感想 : 9
4

(あらすじ)
「おまえの花嫁は、こいつだ」――
目を覚ました桜貴は、ダリア国の王・冬宗に花嫁として与えられていた。
いつの間にか異世界に飛ばされ、
花嫁と定められたことに不満を抱きながらも、
好みの美貌と躯をもつ冬宗に惹かれる桜貴。
一方、神託によって男の桜貴を娶るはめになり憤慨していた冬宗も、
奔放な性格の桜貴に戸惑いつつ、その躯にのめり込んでいく。
シンの始祖に、そしてダリアの神に選ばれた二人の行く末は! ?


(感想)

冬宗(ダリア王)×信濃桜貴(異世界に召喚された日本人)


かかあ殿下のファンタジーもの。

事故にあい死んでいく運命だった桜貴が異国(シン国)へと召喚される。
そこでは花嫁を得るべくダリア国から王が来ていたのですが
召喚されたのは顔も体もボロボロの人間
それも男…
ダリア王は憤慨しますが神託は変えられず、しぶしぶ自国へ連れ帰るのです。

このダリア国、今でさえ強国で恐れられているのですが
昔は小国で他の国に攻められるのを防ぐ為に
姉を人質として花嫁と出すのです。
が、姉はしばらくして死亡。
そこからです、この冬宗が変わったのは!!

姉の死に対して怒り狂い周りの意見も聞かず強引に戦争に持ち込んだ。
勿論戦には勝ち領土も広げていくのですが
そのころからダリア王の孤独が始まるわけです。

なんだかんだしつつ、そんな王の心を開かせたのが桜貴。
誰もが恐れる王に対し自分の意見のべ、
時には手も出し足も出し(^^;)
王を一人の人間として相手にしている桜貴。
本人は気付いてないのですが、
徐々に桜貴に対して惹かれていってるのが可愛い。
媚薬をこっそり盗みに入るところなんか笑えるし。

全ては婚礼前の戦でお互いの心が一つになった感じですね。
お互い離れ離れになってどれだけ相手の事を思ってるのか
自覚するのにいい戦でした。

これから先はダリア王も力で持って国を制するだけではなく
感情面も育っていって良い王様になるんじゃないかな。
尻に敷かれるとは思うけれど…(^^)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 成瀬かの
感想投稿日 : 2013年3月31日
読了日 : 2013年3月14日
本棚登録日 : 2013年2月15日

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