お稲荷さんの祠の近くにある小さな書店。店主のおじいさんはいつもお稲荷さんに手を合わせ、対の白狐像を可愛がってくれている。そんなおじいさんが目の前で急に倒れたものだから、白狐たちは大慌て。おじいさんを助けたいという願いが通じ、白狐のうち弟が人間の少年の姿に変身します。
少年が四六時中店を手伝っていたら、学校はどうなってるねんと通報されそうだと思うのは野暮でしょうか(笑)。少年が自分の素性を明かしても、おじいさんや近所の書店のアルバイト青年は驚かない。当たり前のように受け入れるのが温かい。御利益を売りつけようとする化け狸もどこか憎めなくて、やわらかい物語です。
狐からいきなり人間になったのに、稲荷神の御使いだから商売の基本は押さえているというのが可笑しい。「大船に乗った気持ちでまかせてください」なんて、少年の言うことやないけど、可愛いなぁ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
既読(2020年)
- 感想投稿日 : 2020年10月5日
- 読了日 : 2020年10月5日
- 本棚登録日 : 2020年10月5日
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