中世キリスト教国に疫病のごとく蔓延した魔女狩り。
人間固有の残酷性を除去するよう努め続けない限り、必要に応じて大勢の「魔女」が再び作られ、不条理に葬られるおそれがあるということを歴史が教えてくれる。
何時の時代においても、世情不安によって民衆はスケープゴートとされた被告人への極刑を望む一方で、「今度は自分が被告人になる番かもしれない」という裁かれる恐れも同時に脳裡を過ったのではないだろうか。
このような不条理な裁判に対する恐怖は、最後の審判やバスティーユ襲撃などにも象徴されているように思う。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史(日本史・世界史・地域史・郷土史)
- 感想投稿日 : 2015年3月12日
- 読了日 : 2015年3月12日
- 本棚登録日 : 2015年1月26日
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